フィンランドの食べ物

フィンランドの食べ物ってサーモンが有名なのは聞いた事があるけど、、他にどんなものがあるの?と疑問に思っておられる方も多いのではないでしょうか?息をのむような地形、澄んだ水源、緑豊かな森が、フィンランドの伝統的な料理を形成するのに不可欠。本当のフィンランドを味わうには、自然からとれた新鮮な食材を使った、地元の人も大好きなフィンランド料理を試してみるべき!

フィンランドの食べ物ってサーモンが有名なのは聞いた事があるけど、、他にどんなものがあるの?と疑問に思っておられる方も多いのではないでしょうか?

息をのむような地形、澄んだ水源、緑豊かな森が、フィンランドの伝統的な料理を形成するのに不可欠な役割を果たしてきました。

本当のフィンランドを味わうには、ボリュームたっぷりで、自然からとれた新鮮な食材を使った、地元の人も大好きなフィンランド料理を試してみるべきです!

ライ麦パン
(Ruisleipä: ルイスレイパ)

フィンランドの食卓では欠かせない、ライ麦パン!日本ではお米をおかずといつも食べる様に、フィンランドではライ麦パンを主食として食べます。フィンランド人にとって、ライ麦パンは最も象徴的で愛されているフィンランド料理と言えます。

フィンランド人は旅行に行くとき、お気に入りのライ麦パンを持参するほどだとか!日本でも、お米ならここの秋田こまちが絶対に良い、、!っていう様な人もきっといますもんね。

フィンランドのライ麦パンは、ライ麦粉100%で作られた黒くて酸っぱいパン。食物繊維や栄養素がたっぷり含まれているので、小麦を使ったパンよりもヘルシーなのが特徴です。フィンランドの典型的な朝食のレシピは、ライ麦パン1斤にハムとチーズを数切れと野菜を数種類、というものです。しかし、ライ麦パンはどんな食事にも合う!質の豊かな味わいが、食欲を刺激し、さらにおいしい料理が生まれるのです。

ライ麦パンが人気の理由のひとつは、ライ麦が北部の寒い冬と短い夏に適応していることです。数世紀前、わずかな材料しか手に入らなかった時代、この栄養価の高いパンが国民を養っていました。

現在でも各家庭で毎日食べられており、2017年にはフィンランドの国民食に選ばれています。

サーモンスープ
(Lohikeitto: ロヒケイット)

フィンランドの家庭では、一年中食べられているサーモンスープ。フィンランドだけでなく、他の北欧の国々でも人気。特にクリーム状のものは、フィンランド料理の定番!

おいしいサーモンスープに必要なのは、サーモン、フィッシュストック(魚のブロス)、ジャガイモ、ニンジン、ネギ、セロリ、ディル、生クリームに黒コショウと塩を振りかけるだけ。スープが出来たら焼きたてのライ麦パンを添えれば完成!素材の良さがものを言う、シンプルな料理です。

冬の寒い日には、この熱々のスープを飲んで温まりたいものですね♪

ロヒケイット:

トナカイのソテー (Poronkäristys: ポロンカリスティス)

ポロンカリティスというトナカイのソテーはフィンランドの食文化を代表するメインディッシュ。原産地はフィンランド最北部のラップランド、サーメと呼ばれる先住民が今もトナカイを放牧している場所です。

トナカイの薄切り肉をバターと玉ねぎでソテーし、ビールで煮込んで作る料理です。伝統的には、トナカイのソテーにマッシュポテトとリンゴンベリージャムが添えられます。

この料理は伝統料理としてレストランで出されることが多いですが、トナカイ肉はほとんどのスーパーで手に入りますし、12月のフィンランド独立記念日にはフィンランドの家庭でよく作られる料理です。

トナカイの肉料理は、北欧の人以外には珍しいですよね。「赤鼻のルドルフ」のファン向けではないことは確かですが、、もし抵抗がない方はお試しになってみてはいかがでしょうか?

ポロンカリスティス:

カレリアンピーラッカ
(Karjalanpiirakka)

カレリアンピーラッカはフィンランドで愛されている定番のパイのお菓子!フィンランドではどのスーパーでも手に入ります。この有名なパイは現在はロシアに属しているカレリア地方が発祥ですが、この地域はかつてフィンランドの一部でした。現在はフィンランド全土で人気があり、エストニアやロシアの一部でも食べられています。

ライ麦や小麦を使ったパリッとしたクラストが特徴で、パイの中身は、お粥、マッシュポテト、または人参のピューレを混ぜたお粥が主流となっています。このおいしいパイは、そのまま食べるか、バターと卵を混ぜたものを上にかけて食べます。

よく家庭でも作られていますが、パイの縁をきれいにひだ状にするのは長年の訓練が必要。母親は独自の調理法を子供に伝えるのが風習です。パスティは伝統的特産品として認定されている料理で、フィンランド以外の国では商業目的に流用することはできません。

カレリアンピーラッカ:

白魚の揚げ物
(muikku: ムイック)

フィンランドは海に囲まれているだけでなく、全国に18万以上もの湖があるため、魚はフィンランドの食文化にとって重要な位置を占めています。ムイックという揚げ物で使われる小魚のモトコクチマスは、広大できれいな湖で有名な南サヴォニア地方の名産物です。

ムイックはライ麦粉でコーティングし、バターで揚げた人気の食べ物で、主に夏に食べられます。ムイックは「フィンランドのフィッシュ&チップス」と呼ばれることもありますが、チップスの代わりにマッシュポテト、アイオリや、レモンを添えます。


フィンランド各地のマーケットで売られている伝統的なストリートフードタイプのスナックですが、多くのレストランでも前菜として提供されています。また、ムイックは非常にヘルシーで、スーパーフードと呼ばれることもあります。小さくて柔らかいので、頭、尻尾、ヒレ、骨、すべて丸ごと食べるのが一般的です。

ムイック:

リハプラット
(Lihapullat: ミートボール)

ミートボールといえばスウェーデンが有名ですが、フィンランドにも伝統的なミートボールがあります。リハプラット(フィンランド風ミートボール)には、マッシュポテト、ブラウンソース(ウスターソースの様なもの)、リンゴンベリージャムが添えられ、フィンランドの料理で最も人気のある料理の一つ!

材料は、豚肉か牛肉のミンチ、牛乳に浸したパン粉、みじん切りの玉ねぎ、スパイス、卵1個。材料を混ぜ合わせ、一口大のボール状に丸めてフライパンで焼きます。マッシュポテトとブラウンソースを加えて、出来上がりです。

ライ麦パンやマッシュポテトと一緒に食べると、とても深い味わいになります♪ 大人も子供も大好きなこの料理は、フィンランド全土の家庭で食べられている定番の料理なのです。

リハプラット:

シナモンパン
(Korvapuusti: コルバプースティ)

bread on white ceramic plate
Photo by Lum3n on Pexels.com

フィンランドでは「Korvapuusti(コルバプースティ)」と呼ばれる人気のお菓子、シナモンパン。この名前は、直訳すると「叩かれた耳」という意味で、このお菓子が焼かれると叩かれた耳の様な奇妙な形を表現する為。

フィンランドでは午後のコーヒーブレイクのお供として、毎日のように食べられています。シナモンパンはどこのカフェやスーパーでも売っていますが、フィンランド人が一番好きなのは、やっぱり母親のレシピで作った焼きたてのシナモンパンなのだそう。

国内ではとても人気で、2000年代半ばからは、10月4日を「Korvapuusti Day(シナモンパンの日)」と定めて祝うほどなんです!

ミートパイ
(Lihapiirakka: リハピーラッカ)

リハピーラッカ (ミートパイ)は、どこのスーパーで売られているフィンランドの日常食で、よくストリートフードとして売られています。ドーナツ状の生地にひき肉と米を混ぜて揚げたものを詰めた、香ばしいパイ。フィンランド風ピロシキといった感じですね!

伝統的にはパイをそのまま食べますが、半分に切ってソーセージやケチャップやマスタードなどの調味料を詰めるのが一般的。

多くのバリエーションがあり、カレリア発祥のアトミ(atomi)、ヴェティ(vety)などがあり、アトミはハムか卵、ヴェティはその両方が入ったものです。

前菜やランチ、おやつにも食べられるリハピーラッカ、一度フィンランドでお試し下さい♪

リハピーラッカ:

えんどう豆スープ
(Hernekeitto: ヘルネケイット)

フィンランドでは、木曜日の昼食にエンドウ豆のスープとパンケーキを食べる習慣があります。栄養価が高く安価な豆スープは、何世紀もの間、大勢の人々に食事を提供するのに最適な食べ物でした。

豆のスープが飲まれるようになったのは、少なくとも13世紀頃から。宗教改革以前の時代に、キリスト教において、金曜日に肉類、乳製品、アルコール類を断つ断食をする習慣があり、その断食の準備として木曜日に豆スープを飲む習慣が始まったと言われています。現在でも、多くの学校、大学、レストラン、軍隊などで、毎週木曜日に食べられているんです。

見た目はシンプルですが、熱々の豆スープは濃厚で栄養満点、どんな寒い日でも体を温めてくれます。伝統的にはエンドウ豆、豚肉、玉ねぎ、マスタードで作りますが、豚肉を入れないベジタリアン用など、フィンランド国内には様々なバリエーションがあります。

ヘルネケイット:

レイパユースト
(Leipäjuusto)

レイパユーストは、牛乳から作られるフレッシュチーズです。牛乳を凝固させ、厚さ2〜3cmの丸い円盤状し、表面に焦げ目がつくまで焼くと出来上がり。食べたときに歯がキュッとなることから、「フィンランドの鳴くチーズ」とも呼ばれています。

伝統的には、このチーズをスライスしてコーヒーと一緒に食べるのが一般的です。また、コーヒーに浸して切り分け、クラウドベリーと一緒に食べたり、クリームに浸してシナモンと砂糖をふりかけて食べたりすることもあります。

レイパユースト:

フィッシュパイ
(Kalakukko: カラクッコ)

フィンランドの伝統的な食べ物であるカラクッコは、パンの中に魚と豚肉を入れて焼いたものです。生地はライ麦粉から作られ、外見は大きなライ麦パンのよう。この食べ物はサボニア地方が原産で、特にクオピオ市では人気でカラクッコのパン屋も多数存在しており、毎年カラクッコ作りコンテストも開催されているほどなんです!

その昔、サボニアの人々は、コンパクトに持ち運べ、かつ1日分の栄養がある食べ物を必要としていました。カラクッコは、大きくて日持ちする魚のパイで、すぐにフィンランド人の間で人気になりました。

パンの中身はvendaceという名前の、モトコクチマスが最も一般的で、その小さい魚の内臓を抜いた後、丸ごとパンの中に入れます。カラクッコは石窯で何時間もかけて焼かれるため、中身は柔らかくジューシーになり、皮はカリカリに仕上がります。

フィンランドではピーマと呼ばれる牛乳と一緒に食べるのが伝統的な食べ方です。

カラクッコ:

プッラ
(Pulla: カルダモンパン)

一服のお供!プッラは、カルダモンの香りがする、ほんのり甘いデザートパンです。フィンランドでは、ちょっとした仕事の休憩時間や、会議中でもコーヒーや紅茶と一緒にプッラを食べる程。コーヒーとプッラでコンボのような人気なんです。

プッラにはいくつかのバリエーションがあり、三つ編みの代わりにロールパンにしたり、レーズンやアーモンドをまぶしたりすることもよくあります。

自宅でプッラを焼く人も多く、”家庭の味”が表れる伝統料理でもあります。もちろんカフェなどでも買うことができ、プーラの品質がその店全体の品質を示すと考えられているのだとか!

プッラ:

ムスティッカピーラッカ
(Mustikkapiirakka: ブルーベリーパイ)

フィンランド人なら誰でも知っている夏の定番、フィンランド風ブルーベリーパイ!フィンランド後でムスティッカピーラッカ (mustikkapiirakka)と言い、”ムスティッカ “はブルーベリー、”ピーラッカ “はパイを意味します。

典型的なブルーベリーパイとは違って、このフィンランドの伝統的なデザートは、パイとタルトとチーズケーキのちょうど中間のようなもの。フィンランドのブルーベリーパイは、シュガークッキーのような生地の上に、甘く煮たブルーベリーと、クリーミーで少しピリッとしたカスタードフィリングを重ねたものです。

各家庭に独自のレシピがあるため、様々なバリエーションがあるフィンランドの伝統的なスイーツなんです。フィンランドでは「サマーコテージパイ」とも呼ばれ、夏にコテージ「mökki(モッキ)」に出かけた際に、湖や森でベリーを摘んで作るのが好きなんだそう。

フィンランドの夏は、暖かい夏の日に、バニラカスタードをたっぷりかけたブルーベリーパイとコーヒーなしには語れないのです。

ムスティッカピーラッカ:

サルミアッキ
(Salmiakki)

フィンランドを訪れると、至る所に売っているサルミアッキ。サルミアッキは、リコリスという甘草の一種と、塩化アンモニウムで味付けしたです。

飴ですが食感はゴムみたいに弾力性のある感じ。肝心の味は「世界一まずい飴」と言われているくらい、鼻にツンときて、しょっぱく、漢方の様な味です。

サルミアッキの味の元となる塩化アンモニウムは、咳止めとして薬局で使われていたのが始まりでした。子供たちに薬を飲ませるために甘草と一緒になっていましたが、すぐに人気のお菓子となり、今ではどのスーパーマーケットでもたくさんの種類が売られています。

フィンランド人に知り合いがいたら、必ずサルミアッキを進めてくるぐらい、フィンランド人はこの塩味の飴が大好き!それ以上に好きなのは、やはり独特の味な為、サルミアッキを初めて食べる外国人の反応を見ることなのです。

フィンランド人が海外に長期滞在するときは、たいてい数袋のサルミアッキを持っていきますし、足りなくなったら親戚に頼んで送ってもらうこともあるそう。

このサルミアッキは、アイスクリーム、ミルクシェイク、ケーキやそしてお酒にも入れたりもします。

フィンランド旅行の際に食べたいものはありましたでしょうか?中には自宅で作れる物もあるので、日本に居ても、フィンランド感を少しでも味わいたい!という方もお試しになってみて下さい♪